プロはなぜ?チューブラーで走るのか?

それは、速いから。

単純明快な答え。でも、クリンチャータイヤの方が路面抵抗が低いのではないか?
そう思われますよね。

実際、両方保有している方も多いでしょう。
一般的な乗り心地として、
クリンチャーは、硬くて、路面に対して反発し、ゴロゴロ転がって行く感じ。
対して、チューブラーは、路面に喰いつきながら、しなやかに進む感じ。
チューブレスタイヤは、乗り味はチューブラーに近いものの、若干リム重量を感じる。
こんな、感じでは無いでしょうか?

私、10kmの平坦で何度もアタックしましたが、その際は、クリンチャーの方が速かったです。
クリンチャーの圧勝。
zipp 404 nsw インプレ ↓
http://harubow.webstarterz.com/?p=301
対して、チューブラーは、下りが速いです。

チューブラーの速さは、下りです。
10kmの峠道の下りを42回アタックしました。下りをアタックする人はいないでしょう。
それも、飛ぶ寸前の全開です。
ロードバイクをする前は、バイクのレースをしておりました。

まずフルスピードから、全力ブレーキング。お尻をサドルから落とす位後ろに体重を持っていきます。
普通の位置なら、前転します。
フロントタイヤは、ロック寸前です。
そのまま体重をコーナーのイン側に落とすと、タイヤはジリジリ滑りそうになるので、
縦のジリジリ感を、ブレーキを離しながら、横に飛びそうなのを抑えるジリジリ感に変えていきます。
(消しゴムを机に押し付けた場合、滑る瞬間が一番グリップ力が大きいのと同じ。)
目線は最も倒し込む位置を見ます。
フロントタイヤから、徐々にリアタイヤに体重を押し付けて、前後輪50:50の加重を掛けます。
かなりの加重が掛かっているので、頭をイン側に落としても、バランスが取れた状態です。
(ハンドルは、一番抵抗の無い方向に向けます。意識しないとイン側を突っ張り逆操舵になりフロントがブレーキしてしまう。)
コーナーの一番深い位置をクリアしたら、ペダルがヒットしないように、加速します。

クリンチャーの場合は、フロントロックからのイン側に加重を掛けた時点で、タイヤが歪む。(チューブラーも歪む。)
次に中のチューブが時差で歪みだす。
2重の歪みがあり、コントロールできません。
タイヤの歪みは想定内で、グリップを引き出す為に必要です。
ですが、もう一発体を倒している最中に『ぐにゅッ』ときます。タイヤとチューブがズレて潰れてくるので、
怖くて倒し込めません。
特にチューボリートは、最悪です。あのチューブは硬くてつるつるなので。
レーゼロがレーゼロカーボンになる魔法のチューブですが、下りに関してはイケてません。
チューブの潰れは、チューブとタイヤの接地で、いくら加重を掛けてもグリップが引き出せません。

次、チューブレスの場合。
限りなくチューブラーに近いものの、タイヤが外れそうで怖い。
タイヤを変形(タイヤを引き延ばして、接地面を大きくする)
させてグリップを引き出すので、何か体が不安を読み取ってしまう。
タイヤのサイドが硬く、タイヤ全体が同じ硬さでは無いので、タイヤを潰していくと、サイドが突っ張ると言うか?
チューブラーはタイヤ全体が同じ硬さと弾力でコントロールしやすいんです。
(相当な無茶ぶりで攻めた場合です。)

ツアーステージを走るプロは、下りで100km近く出す訳ですから、クリンチャーでは、無理。
同じ時間で、時速18kmと20kmの差で登坂するのと、時速88kmと90kmで下るのも同じ差なんです。
私のアタックしている峠でさえ、2kmの差ではありません。5km位違います。
山岳ステージだって、3山登ったら2谷は下る訳で、下りの要素が非常に大きい。
だから、プロはチューブラーなんですよね。

しかも、そのスピード領域なら、ブレーキ熱もあり、チューブラー一択という訳です。
最近は、ディスクホイールも出ているので、ブレーキ放熱の問題はクリアした感じがしますが、
今度は、ディスク、チューブレスのリム重量が足かせになります。
ツールド・フランスにおいて上位はチューブラーカーボンが独占してましたね。リムも軽いので軽快。

2020 ツールド・フランス ディスクブレーキの優位度はどうだったのか? ↓
http://harubow.webstarterz.com/?p=8168
自分なりに、下りを攻め続けて答えがでました。各タイヤの科学的データは今回はございません。ただ全力でタイム測定しただけになります。
さて、大磯クリテリウムは、どのホイールで走ろうか?
と言う中での話題でした。

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